…なんか、嬉しいんだけど…ちょっと寂しい。 見られるのが嫌というわけじゃなくて…なんだろう、上手く言えないんだけど…。 モヤモヤした気持ちを抱えたまま、何か言う前に詩音先輩の袖をクイッと引っ張っていた。 「ん…?」 お腹のそこにある嫌なものが、出てきちゃいけないものが出てきそうな感覚。 でも、自分じゃ止められなくて。 「…目の前の私より、写真の中の私の方がいいんですか…?」 気づいたら、そんなことを口走ってしまっていた。