「ありがとう、蒼空。」 「いいえ。待ってるから、行ってきな?」 待たれたら困るな…ここには用なんてないのに。 「ごめん蒼空、色々するし遅くなるから帰ってて?帰る時必ず電話するから。ね?」 ごめんなさい。嘘ついて。 …けどこうするしか私は私を抑えられないから。 「…わかった。必ず電話してね?」 ごめん。ごめんね。 ──許してなんて言わないから。