え、


「そ、園川くん!?」


「あ、横山くんもいたんだ。」


横山くんに気づいた園川くんはさっと王子の顔になった


え、ええ?

うっそ!

園川くんと!?そ、そそ遭遇!?

運がいいのか悪いのか…


「すごいおしゃれだね。最初誰だか分からなかったよ。」

「そ、そそんなこと…」

「2人で出かけてたの?」


…はい?


「いや、楽しそうに話してたからてっきりデートかと」


ニコニコ笑顔を向けられる

え、なんだ…この圧は

なんかすごく怖いんだが


「た、たまたま会っただけだよ!さっきそこで偶然遭遇したんだ」

「うん、私はスーパーに来ただけだから」


「へぇ…そうなんだ。」


なんだったんだ

謎の重圧が消えた


「じゃ、じゃあ僕はこれで」


陽キャラの力に負けたのか横山くんはそそくさといなくなってしまった


…さぁ、私も負けよう


「じゃあ、私もこれ…」

「何やってんの?」


え?


「こんなショッピングモールにそんなダサい格好で」


なっ!?!?

なんだとこのっ!!


「スーパーに来ただけです!!」


ダサいって言ったよね!

今この人ダサいって言った!


そりゃ…私を蔑むように見下ろす園川くんは

お洒落なカッターシャツに黒いロングコートを羽織り、
すらっと伸びた脚が強調されるような黒いダメージスキニー


…シンプルなのにカッコ良すぎる


「…ふーん。1人?」


へ?


「1人…ですけど」


「そう、じゃ、ちょっと付き合え」






は!?