教室に向かう廊下を悶々としながら歩く


なんだったんだ最後のは


気になるなーもう


「西村!」





突然呼ばれた名前に振り向くと駆け足で寄ってきたのは


「園川くん?」


なんでここに


「お前ら…図書室じゃなかったのかよ」


へ?


「朝図書室って言ってたから飯食って群がる奴ら巻いて探しに来たのにいねぇしよ」


探しに?


「最初は図書室にいたんだけどご飯食べるのに場所変えたから」


「大翔も一緒か?」


「え、うん」


「はあああああっ」


え、何その巨大なため息


「なんなんだよお前ら」


なんなんだとはなんなんだ


「え、確認なんだけどさ…お前大翔と付き合ってたりすんの?」


ふぁい?


「いやいや、付き合ってなんかないよ」


「…だよな。そうだよな」


ん?


「長谷川くんがどうかしたんですか?」



「いや…多分なんでもない」



多分って…


「ふふっ」


「え、何?」


「いやふふっ本当に仲良いんだなって2人」


「は?」


だってねぇ


多分なんでもないって


全くおんなじセリフ言ってたよ長谷川くんも



「兄弟みたいだね」


「兄弟?俺とあいつが?勘弁してくれよ」


冗談だろ?というようにフフッと笑った


「でもやっぱ似てるよ、笑い方とか」


園川くんも長谷川くんと同じように笑う


「優しい柔らかい笑い方」


私の言ったことを完全に再現するような柔らかい笑みをむけられる