冷酷姫に溺れて。


それからは良好で普通に生活出来ている。

父さんのタブレットのお陰だろうな。


「おはようございます。体調はどうですか?」

会長は何もなかったかのように話しかけてくる。

「お陰さまで。まあ、何とでもなりますし」

「そうですか。早く治療しないと君は死んでしまいますよ?」

「は…?」

「冗談です」

けらけら笑っているけど、冗談か本当かなんて分かんない。

だから、余計怖い。

俺は会長から離れると急いで、光のところに行った。




「おー、千影。なんか久しぶりだな」

確かにまともに会ったのは久しぶりかも。

「顔色悪くないか?」

「そんなことない。元気だよ」

「…何かあったら言ってくれよ」

「さんきゅー」

「おっはよ!って、千影じゃん」

真優は相変わらずのテンションだった。

「お前、元気だな」

「私の取柄は元気なとこだもん!」

俺と光は顔を見合わせて笑った。

「何よ!私、変なこと言ってないけど!」

「悪い、なんか面白くて」

当たり前って、これだな。

俺の心はすごく安らいだ。