冷酷姫に溺れて。



「どう?僕に裏切られた気分は」

後ろを振り返ると、先輩がいた。

笑顔だけど、どこか冷たかった。

「せ、ん、ぱい…」

とてつもなく怖かった。

こんな先輩、知らない。

「なんで、こんなこと…」

「僕は理紗のことが好きだよ。
可愛いし綺麗だし、僕に溺れているから」

依存してるとでも言いたいの?

「僕が褒めたらしっぽ振って喜ぶのは理紗じゃないか。
こんなに扱いやすい女はいない」

そんな……私は……。

先輩は私を自分の方に引き付けて、無理やりキスをしてきた。

「いやっ!!」

「あれ?いつもしてきたのは理紗だろ?
なのになんで嫌がるの?」

「先輩なんて大嫌い!!」

「君は僕から離れられないよ」

私は走って先輩から逃げた。

こんな酷いことあるの?

怖い、怖いよ!!

ドンッ。