冷酷姫に溺れて。




「おはようございます、お兄さん!
昨日は大丈夫でしたか?」

「ああ。心配かけてごめんな」

「いえ!
それより咲奈さんが一番心配してたので」

咲奈が?

「おい、橘。余計なこと言うな」

「僕は事実しか言ってない!」

「それが余計って言ってんの!」

やっぱり仲いいな。

「ごめんな、咲奈」

「…うん」

頭を撫でてやった。

「あー!咲奈さんが赤くなってる!」

「橘、うるさい」

こいつら夫婦漫才でもしてるのか?

でも、すごく元気になる。



「光、真優。おはよ」

「はよ」

「ねぇ、知ってる?
会長に彼女いること!」

あー、霜月さんのことか。

「え、あの人に彼女いるの?」

光は知らなかったようだ。

「それがね!副会長と付き合ってるらしいの!」

は?