冷酷姫に溺れて。



「千影、さすがに会長はダメだよ」

「良くないよな」

あの食堂での出来事が拡散され、俺はまた周囲から注目を浴びている。

ほんと、何がしたいのか自分でも分かんねぇよ。



下駄箱から靴を取り出そうとすると、手紙が入っていた。

誰からだ?

俺はその手紙を読むと、走り出した。

「おい、千影!?」




屋上へ行くと、霜月さんが待っていた。

冬の冷たい風で黒髪がなびいていた。

やっぱ綺麗だな。

「お昼のことで話があるの」