冷酷姫に溺れて。


結局、来てしまった。

俺は霜月さんたちのあとを追っている。

「先輩、こっちですよ」

「うん」

霜月さんのテンションが高い。

でも、会長は相変わらずだな。

「どこ行く?」

「いつものとこがいい!」

「いいよ」

二人は恋人繋ぎをした。



なんだよ、いちゃつきやがって。

って、それも承知で来たのに。

ヤキモチばっかり妬いてても仕方ないよな。

どうやらカフェに入っていったようだ。

さすがに入ったらバレるよな。

仕方ないし、外にいるか。



カフェの隣にある公園で待っていることにした。

にしても楽しそうに話してるな。

ほんと今さらだけど、失恋したってことなんだな。

霜月さんのことを知れば知るほど、好きになる俺は重症なのかな。

……霜月さんは会長のことが大好きだよな。

俺に勝ち目はない。

そう分かっているけど。

どうしても諦められない。