ウエディングドレスを着せてやろう

 光一はノートパソコンを開き、なにかを打ち込むと、こちらにその画面を向けてみせた。

 そこには美しい夜景と手をつないでいるカップルが映っている。

「とりあえず、ラブラブになれるデートコースを巡ってみようかと思う」

 やはり、先程と同じように、今日の会議で決まったんだが、と言い出しそうな硬い口調だった。

 これでどうラブラブデートをするつもりだ……。

「二、三、参考になりそうなサイトがあったので、あとで、お前のメールにホームページのアドレスを送っておく。

 雑誌にもよさそうなデートコースがあったので、写真に撮って、添付しておいたから、あとで見ておくように」

「はい……」

 うーむ。
 この仕事の延長のような雰囲気で、デートコースを巡っても、おそらくラブラブにはなれないし。

 そもそも、そのデートコースをめぐるだけでラブラブになるのなら、みんなが巡ってると思いますね、と思いながら、花鈴は訊いてみた。

「あのー、専務は私とラブラブになりたいんですか?」

「いや」