「凶悪なウサギがいっぱい箱から飛び出してくる夢を見たんですよ……」
翌朝の専務室。
昨日はどうもありがとうございました、と礼を言った直後、花鈴は、そんなことを呟いた。
「専務があの箱、開けてみてないのかとおっしゃったので。
開けたら、なにが出てくるのかな~、と思いながら寝たら、凶悪なウサギがいっぱい出てくる夢を見たんです」
「……凶悪なウサギってどんなのだ」
「なんか荒んだ感じのウサギでした」
「荒んだ感じのウサギって、どんな感じだ」
追求が厳しいな……。
仕事以外でも容赦ない人だ、と花鈴は怯える。



