……帰りたいっ。 スマホを手に部屋に立ち尽くす花鈴を気遣ってか、少し離れて立つ光一が、 「テレビでもつけるか」 と言ってきた。 「はっ、はいっ」 と花鈴は慌てて言う。 この静けさが怖かったからだ。 だが、つけたテレビの画面は暗く、まったくロマンティックでない感じのロウソクの灯りが揺れている。 昔からよくテレビで見る着物姿のおじさんの顔がその灯りに映し出されていた。 何故、怪談……。 無言で光一がチャンネルを変えた。