ウエディングドレスを着せてやろう

 うわっ。
 庭がっ。

 巨大な敷地にある、どっかの花公園みたいなんですけどっ。

 大きな温室を横目に見ながら花鈴は叫ぶ。

「カラスが見ていたカレーライス美味しそうっ」

「更に長くなっただけだろっ。
 う、うしっ」

「牛、食べるものですかっ?」

 なんとなく、牛にそのままかぶりつくところを想像してしまい、花鈴は、そう訊いた。

 もう屋敷の玄関がすぐそこで、動転してしまっているらしい。

「メダカやカラスよりは食べるだろうよっ」

「えーと、じゃあ、『し』……?

 えーと、『し』?」

「早くしろ、着くじゃないかっ」

 よく考えたら、着くまでに何回やらないといけないとか、どうしてもしりとりをやらないといけないとかなかったのだが。

 食べ物しりとりをやる呪いにかかってしまった二人は叫び続けた。