ウエディングドレスを着せてやろう

 


 休みの日、花鈴は光一の両親に挨拶に行くことになった。

「緊張しますっ」

 朝、とりあえず、光一の家に連れてこられた花鈴は、田畑にお茶を淹れてもらいながら、そう訴える。

 光一の両親は此処には住んでいないようだった。

「大丈夫ですよ。
 ちょっと変わってらっしゃるだけなんで」

 いや、どんな感じに……? と思いながら、花鈴はあの日のチャラさをまったく感じさせず、執事(ぜん)とした田畑を見上げ、訊いてみた。

「そういえば、田畑さん、あれから姉とは?」

 田畑の方に訊くのも妙だが、姉とは普段はあまり出会わないからだ。

「まあ……ぼちぼち順調です」
と照れたように田畑は言う。