ウエディングドレスを着せてやろう

 



 花鈴たちは最早、ヴァージンロードを歩く勢いで二階への階段を見送られる。

 いやいやいや。
 よく考えたら、私、なにも返事してないんですけど。

 いやいやいや。
 そういえば、部屋、片付いてないんですけど。

 いやいやいや。
 いやいやいや、と思っている間に、気がつけば、二人で花鈴のベッドの上に座っていた。

 いやいやいや、とまだ心の中で機械的に呟いている花鈴を見つめ、光一は言う。

「お前と居るだけで俺は幸せだ」

 ちょっといいか、と言い、光一は花鈴のベッドにあった毛布を取ると、それを花鈴の肩にかけた。

 そして、その端をおのれの肩にもかける。