ウエディングドレスを着せてやろう

 二人きりとは言っても、もう十分もしないうちに出勤時間ですし、と花鈴は思ったのだが、何故か、光一も盛り上がっている。

 尚成の手を握り、
「お父さん、娘さんは必ず幸せにします」
と言う。

「光一くん、君になら安心して花鈴を任せられるっ」

 繰り返し言って申し訳ないんですが。

 我々、二階に行くだけなんですよ。

 っていうか、早朝の暗がりで待ち伏せている人に娘を任せて、本当に大丈夫なのでしょうかね……?
と花鈴は思っていた。