ウエディングドレスを着せてやろう

「花鈴」
と光一が呼びかけてくる。

 いきなりの花鈴、だ。

 いつものように、変に苗字で呼んでから呼びかえ、それはフルネームで呼んでいるのですか?
と思ってしまうのとは違う。

「は、はいっ」
と花鈴が言うと、

「……おはよう」
と光一は花鈴を見つめ、言ってきた。

「お、おはようございます?」

 朝来られてから、ずいぶん時間が経ってますけど、オハヨウゴザイマスと思っていると、

「誰よりも早く、お前に、おはようと言いにいけと言ったんだ、高倉さんが。
 安芸さんがお前に、おやすみを言いに来てるらしいな」

 だから、高倉さん何者……と思う花鈴の両手を握り、光一は言う。