ウエディングドレスを着せてやろう

「いや、いい」
と光一は言った。

「確かに、おじさんと呼ばれるのは好きじゃないが。
 今はなんだか呼ばれたい」
とこちらを見て言ってくる。

 ……照れるではないですか。

 だが、智也は晴樹をあやしながら言う。

「よし、おじさんはやめよう。
 光一だよ、光一」

 何故、赤子に呼び捨てさせようとしますか……と思ったとき、晴樹が、
「こっ!」
と言った。

「こっ! こっ!」
と言いながら、晴樹は側に座っていた光一の袖をつかむ。

 食べ物が垂れてベタベタになった手でつかまれても、光一は嫌な顔ひとつせず、微笑んで晴樹を見つめていた。