ウエディングドレスを着せてやろう

「いえ。
 高倉さんは普通では気づかない言葉遣いや仕草なんかで、カップルになれそうな人たちを見つけられるみたいなので」

 それを聞いた光一はテーブルのなにもない一点を見つめ、

「だったら、安芸さん、来てくれればよかったのに」
と呟く。

 安芸は結局、仕事が長引いて来られないようだった。

 安芸さんに誰か相手を見つけて幸せになって欲しいのだろうかな、と思いながら、花鈴は残っていた珈琲を飲んだ。