食事のあと、家まで光一が送ってくれた。 「どうぞ、おあがりください」 と言ったのだが、 「いや、今日はもう遅いからいい」 と光一は言う。 「そ、そうですか。 あの、ありがとうございました。 ご馳走様でした。 今度は私がおごりますね」 と頭を下げると、光一は少し笑った。 そのまま見送っていたが、光一は発進せず、窓も開けたままだった。 どうしたんだろう、と思っていると、 「西辻。 ……花鈴」 と言ってきた。 西辻花鈴? 何故、フルネーム? と内心小首を傾げていると、光一が手招きをする。