ウエディングドレスを着せてやろう

 


「安芸さんの妹さんなら、お綺麗なんでしょうね」

 花鈴は、つい、そう言ってしまったあとで、しまったああああっと思っていた。

 恐れ多くも嫉妬しているようなことを言ってしまいましたよ。

 チラ、と光一の顔を見てみたが、何故か、いつも以上に能面みたいな無表情だ。

 そのとき、
「そうだ」
と安芸が手を叩いた。

「ダブルデートしよう」

「なに学生みたいなこと言ってるんですか、安芸さん。
 第一、どういう組み合わせで?」
と胡散臭げに光一が訊き返している。

「俺と花鈴ちゃん。
 未智とお前に決まってるだろ」

「何故ですか……」
と言う光一に、

「だって、俺と花鈴ちゃんは見合いした仲だから」
と安芸は笑って言っていた。

「それを言うなら、俺は西辻と結婚していますが」

 何故かそう反論する光一を安芸は、
「そういうことにしてるだけだろー」
と軽く流す。