ウエディングドレスを着せてやろう

 


 だが、そんなこんなで、日々、たどたどしいながらもLINEで会話をしているうちに、なんとか土曜日、出かける予定もまとまった。

 ときどき返事をする人がすり替わりながらだが……。

 光一は研究棟に向かって歩きながら少し機嫌をよくして思う。

 よし、安芸さんに出遅れてはいないようだぞ。

 安芸さんは西辻にLINEとかしてきていないようだし、と思いながら、ふと見ると、例の自動販売機の前で、安芸が花鈴と話していた。

 直接来るかーっ!

 そう来たかーっ!

 なにを話しているのかわからないが、楽しそうに笑っている花鈴の顔を恨めしげに見ながら、そちらに近づくと、安芸は悪びれもせず、

「おう、光一」
と笑って手を上げてくる。