ウエディングドレスを着せてやろう

 


 なんだか眠れなかったな、いろいろ考えて。

 光一は少し明るくなった部屋の中、ベッドに半身を起こし、思っていた。

 だから、嫌なんだ、恋愛とか。

 相手に振り回されたくないし、その相手のことで常に頭をいっぱいにしていたくはない。

 日々、やらねばならないことはたくさんあるのだから。

 まあ、別にこれは恋ではないが……と思っていると、朝食の席で田畑が言ってきた。

「誘ってみればいいじゃないですか、ご自分から花鈴様を」

「何故、俺から?」

「好きだからでは?」

「いや、誰が……」

 誰が西辻を好きだと言った、とまた繰り返そうとしたが、それを言う前に、田畑に、

「安芸様は近々誘うと思いますよ」
と言われてしまう。