ウエディングドレスを着せてやろう

 光一が専務室の方に行ったので、頭を下げたが。

 顔を上げたら、また光一が目の前に居た。

 ホラーか。

 いや、SFか。

 何度も時間が戻っているのだろうかと思ったとき、光一が訊いてきた。

「安芸さんはお前のこと、なんて呼んでるんだ?」

「は?」

 そうですね、えーと……と花鈴は少し考える。

 いちいちなんて呼ばれてるかなんて、気にしたことなかったからだ。

「……『花鈴ちゃん』ですかね?」

 光一は再び、沈黙した。