ウエディングドレスを着せてやろう

「いやいや。
 すっごく目のいい人は早くからなったりするらしいですよ」

「俺はコンタクトだ」

「そうなんですか、私もです」

 老眼じゃないなら、なんで離れたんだ、と思いながら、花鈴は光一の前にスマホを突き出す。

「此処、森の中みたいなんですけど。
 近くに滝とかあって、素敵な川床があるお店なんです」

 ほう、と言いながらも、光一はやはり離れたまま画面を眺めていた。

「素敵ですよね、此処」
と花鈴はスマホを見ながら言う。

「住所電話番号不明が気になりますが」

「……それ、どうやって行くんだ」

 なんて適当なんだ、ネットの口コミ、と光一は呟いていた。