その頃、光一は花鈴が出て行った扉を見ながら考えていた。
安芸さんと見合いした?
なんでだ?
っていうか、俺に楽しそうに報告してくるのはなんでだ?
安芸さんのことをなんとも思ってないからか?
いやいや、安芸さんほどの男が見合いに来たら、誰だって嬉しいだろう。
『安芸さんもお見合い乗り気じゃなかったみたいで、私が来たので、喜んでらっしゃいました』
という花鈴の言葉を思い出しながら、
それは別の意味で喜んでらっしゃいましたのでは?
と疑う。
見合いに安芸さんが来たら嬉しいだろうと思うと同時に。
見合いに西辻が来ても普通、嬉しいんじゃないかと思ってしまう。



