ウエディングドレスを着せてやろう

「じゃあ、何処か他の、専務がいいところでいいですよ。
 決めといてくださいね」
と言って花鈴は専務室を出た。

 専務の行きたいお店なんて高そうだけど。

 まあ、お祝い事でもないのに、一食百万なんてこともそうないだろう、と思いながら、廊下を歩き出して気づく。

 あれっ?
 もしかして、私、今、専務をデートに誘ってしまったのでは……。

 いやいや。
 ただのお礼だし、とちょっと照れながら、花鈴は秘書室に戻った。