ウエディングドレスを着せてやろう

 


 日曜日。

 よし、アフタヌーンティーセットを食べに行こう、と花鈴は思っていた。

 見合いに行っても、どうせ断られるに決まっているし。

 前から欲しかったワンピースも買ってもらって、ラッキーくらいの気持ちで行こう、と思い、湾岸沿いのホテルに向かう。

「やあ、花鈴ちゃん。
 ごめんね、今日は。

 今度、なにかご馳走するからね」
とホテルで待っていた父の友人の西田に言われ、いえいえ、そんな、と言いながら、花鈴は窓際の席に着く。

 西田と話しながら、海を眺めて待っていたが、相手の人はなかなか来ない。

「遅いねえ」
と西田は困ったように腕時計を見たり、ラウンジの入り口を振り返ったりしていた。