「っ、もしもし? やっと出てくれた……。あの、急に別れるって、せめて理由を教えてほしい。何かしたなら謝るし、嫌なところは直すから――」
《由姫はもう俺のもんだ。お前は一生、由姫に近づくな》
――は?
あっけない音を立て、切れた通話。
男……?
待てよ……サラが今、男といるって、こと……?
こんな時間に……?
全身が、真っ黒い感情で満たされていくのがわかった。
やっぱり、別れようって言ったのは……好きな男ができたからなのか……?
俺はこんなに会いたくても、会えないのに……サラの隣にいるのは、どこのどいつだ。
俺の女だとかほざいてたな……黙れ。
サラは、俺のだ……っ。
顔も名前もわからない相手に、言葉にできないほどの怒りが込み上げた。

