目を瞑ると、fatalとの思い出が浮かぶ。

別に……全部を忘れる必要なんてないよね。

昔の思い出は……それは素敵な思い出として、大事にとっておこう。

今は変わってしまったとしても、過去は変わらない。



『サラ!』



ふゆくんの真っ赤な顔を思い出して、笑みがこぼれた。

私も……あの頃から何も変わらないよ。

いつか、ふゆくんにはちゃんと話したいな。

そして……白咲由姫として、もう一度友達になりたい。

頬についた涙の跡を、ごしごしとこする。


もう泣かない。


今度こそ私は、顔を上げるから。



みんなとの思い出を、大切に胸にしまって——。