この好きは桜の花びらとともに


受験が終わって合格発表の後に「話がある」って緊張気味に言われたからドキドキしたのに



『あいつが好きなんだ』

『……そうなんだ』



私の欲しかったものは、親友のものになってしまったのだ。

そして親友も最近、彼を好きになった。つまりは両想いだ。


せっかく合格して受験から解放された喜びを噛みしめたかったのに、一気にどん底だ。

しかし臆病な私は、それを口にすることなく、君に伝えることを恐れている。



「……っ」



君の後ろ姿を見つめて、切ない気持ちで目に熱いものがこみ上げる。

お別れの辛さではなく失恋の辛さに我慢できず涙を流した。



「おい、泣いてるのか?」



泣き声が聞こえたからか、親友に告白をしに歩いていった君は足を止めて、私の元に戻ってきた。


今はそんな優しさはいらないよ、バカ。

なんで私のところに戻るのよ。