「羽衣、さっきからなにを騒いでるの?」


「なんでもないっ」


なんだか恥ずかしくて
お母さんの顔も見れないまま

両手で顔を押さえて部屋にかけこみ、
ごろごろとベッドに転がる。


勢い余って、
ベットからドスンと落ちたところで、
スマホが視界に入る。

画面に表示されているのは
一ノ瀬くんからの1件のメッセージ。


飛び跳ねる心臓をおさえて、
メッセージを確認すると。


「おやすみ、天野。
今日はありがとう。また明日な」

う、う、う、うわあっ!

なんでもないメッセージなのに、
なんだか甘く感じるのは

私の気のせいなのかなっ。


「羽衣、さっきからどうしたの?
大丈夫?」


お母さんの声に答えることもできずに
ベッドにもぐりこんだ。