貪欲に愛を欲す

「えええ知らなかったの!?」
大きい声を出す愁。

「本当か?」
声色で鷹人も、驚いていることが分かる。

夏くらいに、全国模試が学校であるけれど、
その結果なんて知らない。

…って、結果知らないなんて可笑しいような…

「あ、学校からの書類とかは
親の家に送られるからかも。
そういうの、渡してくれないから。」

世間体を考えて、私だけ一人暮らしをしていることは学校側には言っていない。

だから、私宛の書類なんかは全て親の家に送られる。
そんな書類を私に送ってくれるほど、
あの人達は優しくない。

「ちっ」

過去一かもしれないくらい大きな舌打ちが
部屋に響く。

愁も、軽蔑を顔にしている。

「いい成績取れてたなんて初めて知った。
教えてくれてありがとう。」

私のせいで悪くなってしまった空気を良くしようと、明るい声を出す。

「…ううん。どういたしまして。」

私の考えに気づいてか、
愁も軽蔑を表していた顔に笑顔を取り戻して答えてくれた。


「ねぇ、李鵬高校ってバイト出来る?」
取り敢えず、何か話題をと考え、
出てきた質問。

でも、気になる。

「あ゛?バイトなんて許さねぇぞ。」