貪欲に愛を欲す

転校出来ることに、ほっと胸を撫で下ろす。

行くのが当たり前みたいな雰囲気があったから行っていただけで、学校に執着は無い。

だから、卒業したいとかはないんだけど…

でも、強くなるって決めたから。

「うん。行こっかな。」

「本当に?おっけーおっけー
高校はこっちで決めるから。」

幾分か、嬉しそうな愁に、「ありがとう」と伝える。

チラリと鷹人を見ると、
鷹人の顔に映し出される、不安。

「…行かなくても、いいんだぞ。」

決して反対している訳では無い。
ただ、心配してくれているのだ。

私がまた、傷つかないか。

鷹人の命令で、
“美作麗は鷹羽の妃である”という通達が出たらしい。

つまり、私は鷹人の女ということが正式に出されたということ。

一般の出で何の教養もない私。
それに私は、汚い紅のガーベラ。

私のことをよく思わない人間なんて沢山いる。
実際、デパートの人たちからも暴言吐かれまくりだったしね?

そんな人達に、私が傷つけられないか。


鷹人が心配してくれていることに、
不謹慎にも、嬉しく思う。

…だって、それくらい大切にしてくれているってことでしょう?