貪欲に愛を欲す

「麗ちゃんって、大人なイメージあるからなぁ。なんかイメージと違う。」

「麗で想像するな。」

…うん。うちの彼氏様なんかズレてるんだよなぁ。

「それで?何か用でも?」
こんな早い時間からわざわざ来たからなんかあるんでしょうねという嫌味も含めて、愁に問うと、「待ってました!」という愁。

あら、意外と用はあったみたい。


「麗ちゃん、高校行かない?」

ドクリ、となる心臓。
途端に、私の彼氏とったでしょ!なんて濡れ着を被せられて、殴られていた日々を思い出す。

そんな私に気づいてか、私に回す鷹人の腕に力が籠る。

「あ゙?んなこと言いに来たのか?」

鷹人の低い声。
今では、一昨日から何度も聞いてきたそれも、今では過去を思い出す苦痛で。
つい、体が震える。

「悪ぃ。怖かったか?」
鷹人の、私だけに送る優しい声に、
心が暖かくなる。

「ううん。大丈夫。」

鷹人に体重をかけるように、身を任せて座り、鷹人の匂いを鼻いっぱい嗅ぐ。

「高校行かない?って、私が決めていいの?」

愁の口ぶりからすると、
行かなくてもいいみたいだ。


「うん。勿論。それに行くなら転校してもらうしさ。けど、1年半…半分行ったなら、どうせなら卒業したいかなって思って。」