貪欲に愛を欲す

そんな会話をしながら、
鷹人が手に取る服を私に当てながら、
お気に召したものを、愁が持ってくれる。

途中途中で、最近抱いた女の子の服装の話なんてするから、鷹人が怒っちゃったけど。

「よし、これ全部買うか。」

「了解~お会計してくるね」



「待って?そんなに大丈夫だよ!
それに、ここ、すごく高いし…」

ざっと見ただけでも、優に30着は超えるのではないだろうかと思う位の量。

「いいんだよ。金は腐るほどあるしな。
…お前に買ってやりたいだけ。」

…申し訳ない、と思いながらも、
鷹人が選んだ服が着れることが嬉しい。

「ありがとう、嬉しい。」


思ったことを口にすると、
耳を撫で、触れるだけのキスをしてくれた。


それから、下着や靴、小物、食器を買って、
鷹人の服なんかも見ながら、
お昼はパスタを食べて、

6時くらいにデパートを出た。


初めてのデート。
鷹人はすごく甘くて、すごく優しくて…

ただ、ただ、幸せだと思った。

だから、気づかなかったんだ。

私たちを見ていたふたつの視線に。

…奪われるかもなんて不安はいつもあるはずなのに、幸せに浸っていた私は、不安を忘れていたんだ。