貪欲に愛を欲す

「しゅ」
鷹人が愁を呼ぼうとする。
それを、手で制す。

「ふふっ、大丈夫よ?
こんなの慣れてるもの。平気。」
笑みを浮かべて、
「それより早く行こ?」と足を進める。

強がっている訳では無い。
本当に、平気。

こんなの、高校で慣れてるもの。
それに、隣には愛する鷹人がいる。

「鷹人がそばに居てくれたら、
どこまででも強くなれちゃうんだから」

「ね?」と鷹人を見ると、
ご満月な鷹人。

何をお気に召したのかは分からないけれど、
頬を緩ませ、私の頬にキスを落とした。


そして着いた、私のような庶民でもよく知っている高級ブランド店。
…この前テレビで、芸能人御用達って言ってた気がする…

そんな私の若干の焦りに気づくはずもなく、
鷹人は店内に入る。


出てきた、綺麗なお姉さん。
「いらっしゃいませ。お探しですか?」

「いい、見て回る。」
鷹人の声に、フワリと頭を下げて、
下がったお姉さん。


高級ブランドの店員さんってやっぱり綺麗なんだなぁ。


「麗、好きな色は?」

「んー、特には無いけど…黒、かな?」

「黒か。麗によく似合う色だな。
スカートは履くか?」

「状況によるかなぁ…」