貪欲に愛を欲す

…なんて、そんなことはどうでもいい。

「そんなのダメだよ。
何だか…その、ううん、なんだろう…
あっ!ヒモ、みたいじゃん。」

「ヒモぉ?俺が買ってやりたいだけなんだから、そんなこと考えなくていいんだよ。」

鷹人の気持ちは凄く嬉しい。
「でも…」

「俺が買ってやりたいんだよ。
…それじゃ、ダメか?」

カッコイイ鷹人のうるうるとした子犬のような顔に慣れる日なんて来るのだろうか。

一発KOされた私は、コクリと頷く。

「ありがとう…」
素直な気持ちを伝えると、
鷹人は私よりも嬉しそうな顔で「あぁ」と言って、私を持ち上げた。

着いた先はお風呂。

「先入れ」って言ってくれて、
お風呂に入った。

…大きすぎてびっくりしたけど。

お風呂から出たら、鷹人が準備してくれたのか、置いてあった服に着替えて、

鷹人がお風呂から上がるのを
ぼーっとしながら何もせずに待って、

そのまま2人でベッドに入って、就寝。


…抱き締められて寝るのなんて、
すごく、すごく久しぶりで。

温かくて、ポロッと涙が出たのは秘密。

愁が買ってきてくれたご飯は、
用を成すことなく、
次の日には無くなっていた。

…ごめん、愁。