貪欲に愛を欲す

苦しいくらい胸が高鳴る。

この人なら、この人は。
私を、私だけを。
愛してくれる。

そんな気持ちが収集もつかないくらいに膨れ上がり、私の胸を包み込む。


絡まっていた視線を解き、
鷹人の首筋に顔を埋める。


「…ぎゅって、して。」

私の言葉に、腕の力を強めた鷹人。そして、私の首の裏に強く唇を押し付け、吸う。

ちくりとした痛み。
きっと、印を付けてくれたのだろう。

嬉しさから「ふふっ」と明るい声が出る。

すると、鷹人が印をトントンと指で叩いた。

「これ、が消える日は二度と来ねぇよ。
消える前に新しいのをつけてやる。
…お前はもう、俺に囚われてんだ。
例えお前が逃げたくても、逃がしてやらねぇ。俺に一生愛されろ。」

この人には、全てを知って欲しいと思った。
私の過去はお世辞にも綺麗とは言えないほど、汚れて汚い。
けれど、きっと目の前の彼なら受け止めてくれる。


「私の両親は、私が5歳の時に交通事故で死んじゃったんだーーー」

私の過去を、話そう。