「…、麗。何があった」
私の頭を撫でていた手を再び腰に戻したかと思えば、いきなり、低い声で尋ねられる。
「いきなり、どうしたの?」
顔を上げると、絡まる視線。
「…言いたくねぇなら無理には聞かねぇ。
ただ、…“紅のガーベラ”」
鷹人の口から発せられた、“それ”に
身体が震える。
お願い、鷹人。貴方だけは…
そんな名前で、呼ばないで。
「…震えてんじゃねぇか…
なのに、強気を装って…」
私を抱きしめる力を強める鷹人。
胸元に顔を埋め、鷹人の匂いをめいっぱい嗅ぐ。
「麗。お前を傷つけるやつは俺が消す。
…誰だ?俺の女をこんなにしたのは。」
部屋の温度が下がるくらいの殺気。
そして、低い声。
怖くなって、ばっと顔を上げると
鷹人は、残忍な笑顔を浮かべていた。
…怖い。怖い怖い怖い怖い。
鷹人が、じゃない。
私の過去を知られるのが。
彼に捨てられるのが、嫌われるのが、蔑まれるのが…とてつもなく、怖い…
「や、っだ。嫌われたく、ない。
汚いって、思われたく、無い…」
思いを伝えると、顎に添えられた鷹人の手。
鷹人の手で上を向かせられる。
「俺が、そんなことを思うとでも?
有り得ねぇな。どんな麗でも愛せる自信しかねぇ。」
私の頭を撫でていた手を再び腰に戻したかと思えば、いきなり、低い声で尋ねられる。
「いきなり、どうしたの?」
顔を上げると、絡まる視線。
「…言いたくねぇなら無理には聞かねぇ。
ただ、…“紅のガーベラ”」
鷹人の口から発せられた、“それ”に
身体が震える。
お願い、鷹人。貴方だけは…
そんな名前で、呼ばないで。
「…震えてんじゃねぇか…
なのに、強気を装って…」
私を抱きしめる力を強める鷹人。
胸元に顔を埋め、鷹人の匂いをめいっぱい嗅ぐ。
「麗。お前を傷つけるやつは俺が消す。
…誰だ?俺の女をこんなにしたのは。」
部屋の温度が下がるくらいの殺気。
そして、低い声。
怖くなって、ばっと顔を上げると
鷹人は、残忍な笑顔を浮かべていた。
…怖い。怖い怖い怖い怖い。
鷹人が、じゃない。
私の過去を知られるのが。
彼に捨てられるのが、嫌われるのが、蔑まれるのが…とてつもなく、怖い…
「や、っだ。嫌われたく、ない。
汚いって、思われたく、無い…」
思いを伝えると、顎に添えられた鷹人の手。
鷹人の手で上を向かせられる。
「俺が、そんなことを思うとでも?
有り得ねぇな。どんな麗でも愛せる自信しかねぇ。」
