貪欲に愛を欲す

すると、瞼にちゅっとキスを落とした鷹人。

「…どうしたの?」
伏せた目を開け、鷹人を見つめると、
心持ち嬉しそうな鷹人。

「お前が綺麗で、な。」

っっ、いきなり、の不意打ちっ
顔が熱くなる。
鷹人は本当に甘い。溶けてしまいそうなほど。

「ワンピース着てるおかげだよ。」

「何言ってんだ?お前が綺麗すぎて
ワンピースが劣ってる。」

うん。溶けちゃう…

「嬉しぃ…ありがと。」
そういって、胸元に顔を埋める。


「…いや、うん。…鷹人?だよね?えっと、
誰?ってくらいキャラ違くない?」

再び、愁が1人で話す。

そんなのにも気にせず、私は鷹人の匂いを嗅いで
鷹人は私の至る所にキスを落とす。

「ていうか、可愛いねぇ。その子。いや、綺麗って言葉が似合う、かな…」
大嫌いな言葉を鷹人以外の人から言われたことに
つい身体が固くなる。

そして、一般人の私が分かるほど変わる空気。

「…紅のガーベラ、だよねぇ?
鷹人が手を出したの?それとも…君が?」
少しの嘲笑と、軽蔑、蔑みを含む声。

自分の目の色が変わり、
私の中のスイッチが切り替わる。