麗の言葉に、両手を上げたいくらいだ。

本当、麗には敵わない。

まるで、お前は一生麗には頭が上がらないんだと言われているようだ。

全然、悪くないがな。


「ちっ、お前もお前だ。俺以外の男と嬉しそに話してんじゃねぇよ。」

「ふふ、鷹人がいるから笑えるの。
鷹人の傍にいるから楽しいの。」

…あぁ。やっぱり、敵わない。

「…麗、明日からは休みだからなぁ?
俺の好きにしていいよな?」

俺の宝物を、壊れないように優しい手で包む。
ずっと“怖かった”んだ。
ふっ、極道が怖ぇなんて情けねぇが。

俺以外に囚われて恐怖を植え付けられ、
俺以外にも心を許している此奴が、
いつ自分のもので無くなるのかと思うと…

すげぇ、怖かったんだ。

だが、やっと分かった。

俺以外に囚われてるんならそいつを消せばいい
俺以外に心を許している相手がいても
俺が1番の休息地になって此奴を溶けるくらいに愛せばいいんだ。

束縛もするし嫉妬もする。
だが、麗を捕らわれにはしない。

俺が麗にとっての最上級の蜜だと教えてやればいい。

…そしたら、麗は、俺の元に帰るしか無くなるから。