貪欲に愛を欲す

「俺も麗ちゃん幸せにするよ~!」

何故か潤んだ目で右手をピシッと挙げる愁。

「ちっ、テメェの周りにいたら不幸になる。消えろ。」

今、機嫌直してくれる感じだったのに…
もう、愁ってば…とぷくりと頬を膨らませる。

「…麗ちゃん、幸せそうだね。…
ホント、感情が…表情が増えた。
俺、本当感激…嬉しい…」

鼻をすする愁。
目が潤んでいるのは…それ?

「…表情、増えた?」

「…うん。鷹人の前では特に。
すごく…優しく、笑うようになった。」

特に、意識したことは無かったけれど…

優しく笑うようになった、か。

前までは上手く笑えることが出来なかった。
笑うことがなかったから。

「ふふ、鷹人が…変えてくれたの。
勿論、愁もね?」

優しい彼等に出逢えたから。
温かく包んでくれる人達に。


「うっ、うっ、麗ちゃんっ。」
ぐすぐすと泣く愁はちょっと面倒だけれど、
でも…嬉しい、かも。

「ちっ、死ね」
鷹人はそうじゃないみたい。


この幸せを守りたいと強く思う。