それじゃあ、元々自分のことを見てくれる人がいたら?

麗ちゃんなんて目もくれない、
自分に依存してくれる人間が現れたら?

結果なんて一目瞭然だよねぇ。

大丈夫。全てが終わるまではぐずぐずに甘やかしてあげるよ。

まぁ…全て終わったら、
処分がどうなるかは分かんないけどねぇ?

「…そっか、良かった。
瞳、また連絡する」
まぁ瞳は自分に依存してくれる男…
けど、本当の気持ちが分からない男が好きみたいだけどね。
簡単に駒になる男は嫌いみたいだから。

「えっ、もお?」
ふっ、本当、これでも気づいてないんだからねぇ?

「今度は俺から連絡する。またな。」
まぁ、俺から連絡するより先に
向こうから来るだろうけど。

あぁ、あぁ。と瞳の言葉に適当に相槌を打ち、電話を切る。

「全速力で鷹人ん家。」
車に乗り、組員に命令を下す。

鷹人の家までの景色を窓越しに眺める。

ほーんと最近はクソみたいな仕事が山積みで女の子と遊ぶ暇もないんだよねぇ。

まぁ、麗ちゃんの為だと言われたら
せかせか働いてしまう俺は

人に言えないくらい馬鹿なのかもねぇ?