瞳【Hitomi】は、私の姉。

血は繋がっていないため、容姿は全く異なる。

瞳は誰よりも私を嫌悪している。
私を虐める子達よりも。
義務のぎの字も知らない両親よりも。

瞳は私のことを嫌っている。

そんな彼女の1番の趣味は、
私から大切なものを奪うこと。

友達も、彼氏も、何もかも。


全てを奪われてきた。

逆に、彼女に与えられた男達。
瞳のセフレであり、
私を犯す男達。

1週間に1度、または2度、私は瞳のセフレに犯されている。

…現に今、私の上でリズムを刻んでいる男も、
瞳から与えられた男。


「っはぁっ、はぁっ、」
汚い男の喘ぎ声が聞こえたかと思うと、
私の中で果てた男。

中に入ってたものが抜かれ、
私は乱れた服を直す。


身体を起こすと、椅子に優雅に座る女。
…嬉しそうに瞳が此方を向いている。


「麗ぁ?気持ちよかったぁ?」
耳障りな間延びした声。

「…」
何も言わずに、部屋から出る。

時計を見ると、今は13時。
ここは、立ち入り禁止のはずの屋上。

昼休みまで瞳に奪われたのか、なんて考えながら
屋上を出る。