どうして泣いているか分からないマサさんに笑顔を見せる。
泣かないで下さいと言う意味を込めて。

……

マサさんは、来週から私の護衛をしていただくことになった。

今日は水曜日。
どうして来週からかと言うと…

ひとつは、今週…2日の間に色々ありすぎて、心が流石に疲れちゃったから。
ふたつは、というかこれが大半なんだけれど…

鷹人のお願い(わがまま)。

まぁ可愛い声で言われたらもう何も言えないんだけどね。

「了解っす。毎朝7時半に学校について8時にお迎えに上がるっす!」

「あぁ。そうしろ。」

鷹人がこれはこうしろという言葉に
素直に首を縦に振り続ける‪マサさん。

なんというか…犬っぽい。

「…マサ、今から言うことが1番大切だ。」

吸っていた煙草を潰して、
マサさんに鋭い目を向ける鷹人。

…正直、何を言うか分かってしまったから
私は鷹人に横抱きされている体を預ける。

「へぇ!」
あぁ、真面目な目で見て下さっているマサさんごめんなさい…

「麗に惚れんな近づくな。触ってみろ、殺す」
…本当にごめんなさい…

ポカーンとしているマサさん。

「へ、へぇっ!」

「マサ、お前を信用しているからな。」
最後にドヤ顔で言い放った鷹人。

…確信犯。
こう言った後のマサさんの反応が分かっているが故の言葉だ。

「っっ!勿論っす!」