つい耳を塞いでしまったくらい、
凄い声量の叫び声…驚き声(?)

目を合わせると、信じられないものを見たかのように目をぱちくりさせている。

ふふっ、何だか面白い。

アワアワとしながら口をパクパク。

こんな慌てふためく姿なんて中々見れるものじゃないよね…
鷹人のこんな姿を1度でも見てみたいとしみじみ。

と、こんな所で長話も何だし…
けれど、鷹人のお家に勝手に入れていいのかも分からないから…

どうすればいいのか…

なんて私を他所に、1人芝居のように
今度はグルグルと回り始めたマサさん。



「…おい。何の用だ?」

マサさんがおかしくてクスクス笑っていると聞こえた低い声。

「はぁうっ!!!!」

変な声を出して元々開いていた目を
更に開いたマサさん。

…目玉が飛び出そう。


まぁ…それくらい驚いて固まってしまった原因。

その、原因の“彼”に目を向ける。

少し寝癖のついた髪。皺のついたシャツ。
けれど…それも全て色っぽく妖艶に感じてしまう。

電話をかけて5分もしないうちに帰ってきてくれた私の男。

鷹人が煙草を片手に近づいてくる。


嬉しくて、「ふふ」と声が出てしまう。