貪欲に愛を欲す

「…幹部を呼べ」

俺の低い声に、ビクリと顔を強ばらせた面子は、急ぎ足で幹部室に向かう。

俺は今、相当腹が立っているらしい。
その一動作でもイラついて仕方ない。

ちっ、黒翁潰すか?

「ううん鷹人くん後輩潰しそう~」
…やっぱ、此奴を先に消すか。

俺の殺気に気づいてか、少しずつ俺と距離をとる愁。

追いかけるのも面倒いため、
新しい煙草に火をつける。

肺に空気を取り込むと、少しだけ穏やかになった心。

けれど、それは一瞬の抗いにしかならず。

「先代っ!」

幹部室から慌てるように出てきた此奴ら。
その顔は、全てを分かったように苦しんでいて…

更に腹が立つ。
テメェらにそんな顔をする権利はねぇ。

階段を駆け下りた馬鹿達は、這いつくばるように、床に額をくっつける。

「「「すいませんでしたっっ!!」」」

幹部どころか、総長までもが土下座をする図。

何も知らない面子達は何が何なのか分からないように慌てふためいている。

ちっ、なんか気に入らねぇな。

「いきなり土下座してさぁ~
何に対して悪いと思ってんの~?」
此奴もだ。
愁の声色からはそれなりに麗を大切にしている事が分かって…

それも気に入らねぇんだ。