貪欲に愛を欲す

「その、マサさんがOKしてくれるなら、
お願い…したい、な。一応、知らない人ではないし。」

少し考えてから出した答え。

ニヤリと口角を上げる。

黒翁は、麗に惚れる可能性があったから嫌だったが、マサは俺に忠誠を捧げているため、それは有り得ない。

…あの失態も、帳消しにしてやるか。

「あぁ。」

ポンポンと頭を撫でてやると、気持ち良さそうに目を瞑る麗。
…眠そうだな。

昨日は姉、今日は黒翁。
色々ありすぎて疲れたのだろう。

「麗、上がるぞ。」

コクリと頷いた麗を抱き上げて脱衣場に下ろし、適当に着替える。


お互いダル着に着替えて、
そのままベッドに運ぶ。

麗を横たわらせて、あやす様に頭を撫でる。

それに気持ちよさそうに答える麗。
ふっ、可愛いな。

本当に此奴は、一つ一つの仕草だけでさえ、俺の心を乱す。

「麗、寝ていいぞ?」

「…お仕事?」

仕事に行きたいために麗を寝かそうと思われたからか、不安そうな顔をする麗。

馬鹿だな。麗の為なら仕事なんてどうにでもなるというのに。

「違ぇよ。疲れただろ?休め。」
それでも、笑顔になってくれない麗。

「…一緒に寝るか?」

その言葉に、パッと花が咲く様な笑顔を浮かべ、「うんっ」と返事をする麗。

…やべぇな、可愛いすぎんだろ。

離れたくないというように、笑顔を浮かべ、
俺に抱きつく麗からは、甘い匂いがして、闇で生きている俺には不似合いな光が胸を刺す。

それが、心地良い。

麗が居ねぇと、生きている心地がしねぇ。

麗を包み込むように寝転び、
甘い香りを吸いながら目を瞑った。