貪欲に愛を欲す

「…敗者?」

「あぁ。お前を手に入れた日から、あの女のことは調べた。男や金に執着がある訳ではねぇらしい。あるとするなら…麗だな。」

鷹人の言葉にコクリと頷く。
瞳は、カッコイイ男の人と付き合いたいとか、金持ちと結婚したいとか、そういう願望は少ないと思う。

それよりも…
私の大切なものを奪って、私が絶望する顔を見るのが好きなんだ。

「全部上手くいってると、今回も麗から全てを奪えると思わせて泳がせる。
…そして、結局は全部手のひらで転がされてることに気づかせてやったら壊れる。」

詳しいことはよく分からないけれど、
言いたいことは何となく分かる。

瞳は上手くいかないことが嫌いだから。
そこを突くんだろう。

「それで…愁?」
私から全てを奪うってことは、
鷹人が瞳を選ぶってことなんだけど…

「あぁ。あの女に愁は自分に惚れてると思わせている。そして後々、あの女のためなら麗を消していいという話をする。

…くくっ、愁は生粋の女好きだが、
その分女を落とすのも得意だからな。
1、2週間待てば、あのクソ女は
愁の虜になってるだろうな。」

心底楽しそうな鷹人。

…でも、そんな特技(?)があるのならば、
愁の女好きも捨てたもんじゃないね。